「また今月も考えなきゃ」。レク担当になった方の多くが、毎月この憂うつと付き合っています。勤務時間外に100円ショップを回って人数分の材料を揃えたり、ネットで「レク ネタ」を検索する夜が続いたり——。この記事では、その場しのぎではなくネタ切れそのものを起こしにくくする仕組みづくりを紹介します。
ネタ切れの正体は「ネタ不足」ではなく「仕組み不足」
実は、レクのネタは世の中に無数にあります。それでもネタ切れが起きるのは、多くの場合こんな構造があるからです。
- 毎月ゼロから考えている:先月の企画が今月につながっていない
- 担当者に属人化している:あの人が休むとレクが止まる
- ネタの「引き出し」が1つしかない:いつも同じ系統になり、マンネリと感じられてしまう
裏を返せば、「計画」と「引き出し」を仕組み化すれば、ネタ切れは大きく減らせます。
年間計画の立て方:行事カレンダーから逆算する
もっとも簡単で効果が大きいのが、年度初め(または今すぐ)に12か月分の「月テーマ」を決めてしまうことです。細かい内容は後で決めて構いません。テーマさえあれば、ゼロから考える苦しさが消えます。
- 4〜6月:桜・こいのぼり・母の日父の日・あじさい
- 7〜8月:七夕・夏祭り・花火・風鈴
- 9〜11月:敬老の日・お月見・紅葉・作品展(9月のアイデア/秋の工作アイデア)
- 12〜3月:クリスマス・お正月・節分・ひなまつり
ポイントは「作品展・お披露目の日」を先に決めて逆算すること。目標日があると、そこへ向かう数回のレクがひとつのストーリーになり、ご利用者の意欲も続きます。
ネタの引き出しを4つに増やす
マンネリを感じさせない施設は、系統の違う引き出しをローテーションしています。
- 行事・季節もの:上の年間カレンダーが該当
- ゲーム・運動系:風船バレーやホワイトボードクイズ(盛り上がるレク大全にまとめています)
- 制作・工作系:手を動かし、成果が残る系統
- ご利用者の得意なこと:書・裁縫・料理・畑仕事。ご利用者が先生役になるレクは、その方の誇りを支えます
マンネリ対策は「題材」より「変化」
同じ題材でも、技法・素材・形式を変えるだけで新鮮さは戻ります。たとえば「秋の紅葉」でも、ちぎり絵→布→光るランプと素材を変えれば、毎年違う体験になります。「去年と同じ」ではなく「去年とここが違う」を1つ作るのがコツです。
準備の負担を仕組みで減らす
ネタが決まっても、材料の買い出し・人数分の仕分け・見本づくりという準備が担当者に重くのしかかります。準備の負担を減らす工夫としては次のようなものがあります。
- 材料は1人分ずつ袋に分けておく:当日の配布が一瞬で終わり、不公平感も出ません
- 手順書は大きな文字で:説明の負担が減り、ご自分のペースで進められます
- 作り方動画を活用する:タブレットで動画を見せられれば、スタッフが付きっきりにならずに済みます

この仕組みを自前で作るのが難しい場合は、毎月テーマの違うキットが人数分届くELLの介護レクキットのような定期便を「工作系の引き出し」として使う方法もあります。企画・買い出し・仕分けの時間がまるごと不要になるので、浮いた時間をご利用者と向き合う時間に回せます。
まとめ
ネタ切れ・マンネリは、担当者の頑張り不足ではなく仕組みの問題です。①年間テーマを先に決める、②引き出しを4系統に増やす、③素材や技法で変化を作る、④準備は仕組みで減らす。この4つで、毎月の「どうしよう」はかなり軽くなります。まずは来月のテーマを、今日決めてしまいましょう。
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